一番大きな子は私の指をチュッチュッと吸うので「デカちゅっちゅ」
二番目に大きな子も真似をして吸い始めたので「ちゅっちゅ」
手足の白い小さな子は「チビ手袋」
今回は仔猫の育児について書きたいと思います。
夫も私も動物が大好きで、子供の頃から犬猫と暮らしてきましたが、仔猫を育てるのは初めて。
暑い日が続きましたが、アパートの階下や隣の住民に鳴き声が聞こえないよう窓を閉め切り、
エアコンの無い部屋で扇風機を緩くかけて、二人で汗を流しながら育児をしました。
「仔猫の育て方」と検索をかけると、予想以上にたくさんの情報が得られました。
猫育児の経験者が書いたものも多く、授乳から離乳までの流れから細かな注意点まで、
参考になるものばかり。
インターネットが無かったら、デカたちを育てられなかったかもしれません。
すべきことは「保温」「授乳」「排泄」の3つです。
「保温」
段ボール箱の中に新聞紙やペットシーツを敷き、タオルやフリース、セーターなど、
使い古しの布類を入れて寒くならないようにします。
ペットボトルに熱湯を入れ、タオル等で巻いて箱の端に設置。
手軽で良いのですが、冷めるのも早く、授乳の度に温度を確認して適温にします。
温かなペットボトルが母猫の代わりになる訳です。
それと、寒い時期なら使い捨てカイロを下に敷く方法も。
何れにしても、仔猫がやけどをしないように注意しなければなりません。
「授乳」
生まれてすぐなら一日7〜8回、成長するにつれて回数を少なくしていくのですが、
これが結構な労力で、睡眠不足との戦いです。
お湯で溶いた粉ミルクを哺乳瓶で飲ませます。
ミルクは熱くても冷たくても駄目、ボウルにお湯を張って冷めないようにしました。
仔猫が元気でちゃんと飲んでくれればいいのですが、そうでないと本当に時間がかかります。
哺乳瓶で飲めない子には、シリンジで口の横から少しずつ、根気よくあげるしかありません。
*シリンジは誤嚥の可能性も高く、飲める子ならば最初から哺乳瓶を使った方が良いようです。
哺乳瓶などの容器はよく洗って熱湯消毒、清潔を保つこと(できるときは煮沸消毒も)
「排泄」
濡らしたティッシュや指で局部をクルクルと回すように刺激し、オシッコやウンチをさせます。
ミルクやりの前に出させるとスッキリして飲みが良くなることが多いと言いますが、
既に箱の中で排泄してしまっている時は、先ずは体を拭く作業から。
兄弟同士、おっぱいを求めて局部を吸い合って、その刺激で出しちゃうようでした。
いってつの育児で使用した粉ミルク、哺乳瓶、シリンジ |
ザッとこんなところですが、体重測定や箱の保温などもして仔猫たちを箱に入れ、
片付ける頃には2時間を過ぎていることも・・・
その他に、飲んだミルクの量や体重、排泄物の量や状態などの記録もつけておきます。
この3匹、何事も無く順調に育った訳ではありません。
チビ手袋が弱っていた時は、数日間、別の小さな箱に隔離しました。
体が小さいと群れの中では立場が弱く、体力を奪われると思ったからです。
不安で何度も箱を開けて息をしているか確認したのを覚えています。
幸い、ミルクを飲む力は残っていたので、何とか復活してくれました。
小さな赤い箱に隔離されたチビ手袋 |
元気にミルクを飲むようになってからも、3匹で下痢が続いたこともあり、
脱水症状にならないよう経口補水液と整腸剤を与えたり、ミルクの量を少なめにしたり、
それでも状態は変わらず。
結局、思い切って一回分ミルクを抜いてみたら、それで治りました。
もしかするとミルクを飲ませ過ぎだったのかもしれません。
動物病院に連れて行くのも、アパートの住民に気付かれないようにするのに一苦労でした。
駐車場に人がいないのを確認し、猫たちが入っている段ボール箱を一回り大きな箱に入れ、
普通に荷物を運ぶかのようにして積みました。
心の中では、仔猫たちがぴーぴー鳴き出さないかドキドキ・・・
こうして、試行錯誤ながらも育児が続き、3匹は育っていきました。
保護から10日ほど、私の母の手の中で |